トレーニング内容

【多聴】リスニングだけじゃない! その驚くべき効果と学習のポイント

英語を身につけて世界中の人と会話をしたい!
この記事を読んでいる多くの人はそう思っていることでしょう。

しかし、英語の上達には、まず英語をインプットする能力を高める必要があります。

特に人間がコミュニケーションを取る上で、全体の75%を音声によるコミュニケーションに頼っていて、特に45%が聴くことに費やされていると考えられています。つまり、インプットでも特にリスニング能力の向上は言語習得において欠かせないポイントだと言えるでしょう。

今回取り上げる「多聴」は英語の音声素材を多量に聴くという、リスニングによるインプットのトレーニング手法です。Four Word のカリキュラムにも取り入れられている多聴とは一体どのようなものなのでしょうか?

今回は、多聴の特徴と効果的な学習方法について紹介します。

多聴とは?

まず、多聴とはどのようなトレーニングなのでしょうか。

その名称からもわかるように、英語音声をなるべく多く聴くことによってリスニング能力の向上を図る勉強方法です。

人間はそもそも幼少期に耳から言葉を覚えます。そして成長とともに時間をかけて少しずつ聞き取った言葉と意味を関連づけるようになり、そうしたインプットが一定の量に達した時に話し始めると言われています。

しかし、日本の学校での英語教育過程の6年間で費やされるリスニングの時間は、わずか300時間程度です。つまり約2週間分の時間しかリスニングに当てられていません。これではインプットの量を確保することは難しいでしょう。

多聴によるトレーニングの主眼は、楽しみながら、リスニングのインプットを多量に行うことです。ですから語彙や文法の細部を聴き取るというよりは、英文の流れや意図、全体の内容を理解することを目指しましょう。

Four Word では、英文を大量に読んでインプットを高める「多読」を取り入れていますが、「多聴」もインプットを高めるという点で基本的なコンセプトは同じです。

こちらも参照:
【多読】英語上達への大きな効果と学習のポイント

ところで、多読に比べて多聴が注目されるようになったのは比較的最近のことです。かつてはオーディオ機器といえば、ラジオやテレビ、カセットテープしかなく、多聴を実践する環境が整っていなかったのが主な要因です。現在ではCDだけでなく、インターネットでの動画や音声のダウンロード、スマートホンなどの携帯機器で音声データを聞くことが容易になりました。

まさに今は多聴を実践できる絶好の時だと言えます。

多聴の効果

多聴を実施するにあたって気になるのはその効果です。
ここでは、多聴のもたらす英語習得への効果について紹介します。

リスニング能力の向上

まず真っ先に挙げられる効果がリスニング能力の向上です。これは理解できる内容のものを多量に聴くことで、リスニングそのものに慣れてくるということが一つの要因と言えます。

英語を聴き取るだけでなく、聴いた内容を翻訳せずにそのまま理解するようになります。さらに話されている文の構造を理解するようになるという研究報告もあります。

自信とモチベーションの向上

複数の研究で指摘されているのが、学習者の自信とモチベーションの向上です。

多聴を繰り返していくと、次第にリスニングへの苦手意識が薄らいでいきます。これは、理解できる内容ものを聴いているということと、繰り返し多量のリスニングを行うことで、聴くことが習慣化するためです。そのため、聴くことに対する自信が深まります。

さらに、多量のリスニングを行うことで、一度学習した語彙や文法構造が頻繁に登場していることに気づきます。そうすると、繰り返せば繰り返すほど聴き取れる範囲が広がり、内容の理解も深まっていきます。こうした自分の成長を感じられる結果が出ることで、英語学習への意欲が増すということが報告されています。

リーディングのスピードもアップ

意外に思われるかもしれませんが、多聴によってリーディングのスピードが上がるという研究結果が報告されています。

これは、音声の場合、後ろに戻って文を確認することができず、さらに自分のペースで進めることもできないため、英語を耳で聞き取った順に即座に内容を理解する訓練が出来るためだと考えられています。このトレーニングによって、リーディングの際も英文を読み進める先から意味を把握していくことが出来るようになり、スピードが上がります。

実は、多聴と多読はその効果がお互いにリンクしていると考えられています。そのため、多聴と多読をバランスよく織り交ぜるのが良いでしょう。

多聴の効果的な実践法

それでは、実際に英語学習に効果的な多聴をどのように実践すると良いのでしょうか。
ここでは、多聴をする上でのコツを紹介します。

多聴のコツ

多聴を実践する上での主なコツは以下の通りです。

  • 理解できるレベルの音声素材を聴く
  • できるだけ多量の音声素材を聴く
  • 様々なテーマ・ジャンルを聴く
  • 聴きたい素材は自分で選ぶ
  • 聴く目的は、楽しむため、情報を得るため、全般的な理解を得るため

理解できるものを多量に聴く

この中でも「理解できる」ものを「多量」に聴くことが特に重要です。

特に初級者にとっては、比較的ゆっくりとしたスピーチでさえ、速すぎると感じるという研究結果があります。また、学習者が90%以上聴き取れる音声素材は、リーディングの際に理解できる文字テクストより2段階レベルが低いものであることがわかっています。つまり、一般的に「読む」よりも「聴き取る」ことの方が難しいと言えます。

ですから、理解できる簡単なレベルの音声を多量に聴くことで、聴くことそのものに慣れる必要があります。

あらゆる分野を繰り返し聴く

多聴で聴く音声素材は、自分の興味のある分野を聴くのがポイントです。

興味のある分野であれば、聴くことそのものを楽しむことができますし、もともと知っているその分野の基礎知識によって聴いている文脈の理解も進みます。できるだけ幅広い分野に興味を持って、様々なテーマを聴くことを心がけましょう。

さらに慣れるまでは同じ音声素材を繰り返し何度も聴くこと、そして規則正しい頻度で時間を守って聴くことも奨励されています。

Four Word の授業で聴けば、多聴を習慣化して一定の多聴時間を確保することが出来ます。

おすすめ多聴素材

いまは多聴の素材となる音声はどこでも簡単に手に入る時代です。

YouTube や Podcast などに溢れている英語のコンテンツの中から自分にとって興味のあるものをダウンロードしてみると良いでしょう。音声の良いところは、移動中や何かの作業をしている最中でも聴くことができるということでしょう。ぜひ面白そうな素材を探してみてください。

今回は特に英語学習者向けにおすすめの多聴素材が豊富なウェブサイトをご紹介します。

VoiceTube

VoiceTube は英語学習者のために大量の英語動画を備えたウェブサイトです。

ジャンルも豊富で試験対策向けの動画から、ニュース番組、映画やTVドラマ、アニメ、バラエティ番組などありとあらゆる動画が用意されています。初級・中級・上級の三段階のレベルから動画を選ぶことができ、画面の横には英語のスクリプトも表示されているので便利です。

Extensive Reading Central

Extensive Reading Central は、多読も多聴も練習することができるコンテンツ豊富なウェブサイトです。

トップページから「Listening」という項目を選択すると、音声教材のページに移動します。

20段階に細分化されたレベルの中から自分にあった素材を選ぶことが出来ます。難しいと感じるなら、英文のスクリプトを見ながら音声を聴くことも出来ます。ジャンルも豊富なので自分の興味に合った音声を選びましょう。

NHK World

NHK WORLD は、NHK の海外向け英語放送サイトです。

日本のニュースや日本文化を紹介する動画コンテンツが豊富なのが特徴です。内容が日本に関することなので、すでに知っている基礎知識と相まって比較的理解しやすいと言えます。中級者向け。

まとめ

今回は Four Word の授業でも取り入れられている多聴について解説しました。

言語習得には欠かせないリスニングのトレーニングとして注目されていますが、その効果はリスニングだけでなく、英語習得全般に影響を与えるものだと言えます。

その多聴を効果的に実施する他のポイントは、

・理解できる内容のものを聴く
・あらゆる分野のものを聴く
・多量に聴く
・繰り返し聴く

といったものでした。

また、リーディングを中心とした多読とリスニングの多聴をバランスよく組み合わせることで、より英語の上達に効果的だという点も覚えておきましょう。Four Word では、多読と多聴を授業で一緒に取り入れています。

現在はインターネットやスマホアプリで多聴に使用できる音声素材は簡単に入手できます。数多くの素材の中から自分の興味のあるものを選んで繰り返し聴いてみましょう。

しっかり継続して取り組むことで驚くほど英語の実力がアップすることが実感できるでしょう。

ぜひ多聴を勉強に取り入れて頑張りましょう。

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Matthew
Matthew
フリーライター&英日翻訳家。 セブ島情報ブログ「日刊セブ便り」運営。 大手旅行会社→英国4つ星ホテル→米系金融機関→米系検索エンジン→セブ島語学学校→フリーランス(いまここ) 最近は「セブの知の巨人」と極々一部の間で呼ばれているらしい。タメにならない豆知識を時々配信。