トレーニング内容

【多読】英語上達への大きな効果と学習のポイント

「英語を上達させるにはどんな勉強方法が良いのだろう?」
学習を続けて行くと、勉強法について追求したくなるものです。

数ある英語学習法の中でも一定の効果が見込めるものがあります。
それが「多読 (Intensive Reading)」です。

Four Word の授業にも取り入れられている多読学習法とは、どのようなものなのでしょうか。

その効果と勉強のコツについて紹介します。

多読とはどんな勉強法?

そもそも多読とはどのような勉強法なのでしょうか。

「多読」という名称からも分かる通り、英文を「多く」「読む」ことで学習効果を上げる狙いがあります。

おそらく、多くの人が英語学習の目標として「英語を流暢に話せるようになりたい」ということを念頭に置いているかも知れません。外国人と英語でペラペラ会話できたらカッコいいですもんね。

しかし、英語を話す、つまりアウトプットするには、まず自分の頭の中の引き出しに英語の知識を蓄えておく必要があります。そのためにも、先に英語のインプット作業が必要になってきます。

多読では、英語を読む(= インプット)量を増やすことで、たくさんの英語を引き出しに蓄えて、それをアウトプットに繋げていきます。

ここで重要なのは「大量に」読むことと、読書そのものを「楽しむ」ことです。

多読の効果

では、この多読を用いた学習にはどのような効果があるのでしょうか。
具体的な効果を挙げてみましょう。

読解スピードが上がる

スラスラと読み進められるレベルのものをたくさん読むことで英文を「英語の語順」で読むことに慣れていきます。また、長文を大量に読むことで知らない単語やフレーズを推測する力が身につきます。多読により同じ単語に繰り返し遭遇する機会も増え、推測の精度も増していきます。英語を頭から読む癖が身につき、意味も推測できれば読むスピードも上がります。

リスニング能力が上がる

意外に思われるかもしれませんが、多読の効果のひとつとしてリスニング能力が上がることが知られています。

英語を英語の語順のまま「前から読む」のに慣れてくると、「前から聴く」ことにも慣れてきます。さらに多読によって単語やフレーズの知識がストックされていれば、聞いたことのない単語が減り、知らない単語のせいで聞き逃すこともなくなり、さらに全体的な意味の推測も容易になります。

記憶の定着力が上がる

多読を通して数多くの英文に目を通すことで、すでに学んだ語彙やフレーズを目にする機会も増えて、それらの知識が記憶に深く刻まれる効果があります。

読解スピードが上がっていることも手伝って、新たな語彙を処理するスピードも上がり、それが新たに覚えたことを忘れにくくすることにも役立ちます。

多読の3原則

多読を進めるにあたって覚えておきたいのが、「多読の3原則」です。
その3原則とは以下の通りです。

  • 英語は英語のまま理解する
  • 7〜9割の理解度で進む
  • つまらなければあとまわし

原則1:英語は英語のまま理解する

辞書を引かずに頭の中で日本語に訳す能力を伸ばすのではなく、あくまで英語を英語のまま理解することが多読の本来の意図しているところです。理想としては、読んだ英文の内容を映像として頭の中でイメージできるようにすることです。そもそも言語は思考と結びついており、日本語と英語では文法構造が大きくかけ離れているので、両者の思考方法は異なります。そのため、和訳での完全な理解は難しいと言えます。

原則2:7〜9割の理解度で進む

前提として、自分のレベルにあった英文を読む必要があります。その中でも単語の意味や文法構造がわからない箇所が出てくるかと思います。しかし、わからない箇所は思い切って飛ばしてしまいましょう。2〜3割の箇所がわからなくても全体の意味の理解にはほとんど影響を与えません。むしろ、わからない箇所で立ち止まるよりも、そのまま読み進めていった方が後から理解できることもあります。インプットの練習という観点からは、100%の理解度よりも7〜9割の理解度でも次から次へと読む量を増やす方が効果的だと言えます。

原則3:つまらなければあとまわし

多読では、読む内容も重要です。自分の興味のある分野について読むよう心がけましょう。
全く興味のない分野について読むより、自分の好きな分野であれば、その分野に関する基礎知識も手伝って文章の内容の理解度が高まるということは皆さんも想像できるでしょう。

つまらないものを読み続けるのは苦痛でしかありません。英文を継続的にたくさん読むには、その内容が興味深いものであることが重要です。つまらないと感じたら、早めに切り上げて他の英文を読みましょう。

理解可能なレベルのものを大量に読む

これまでも強調してきたように、多読のポイントは英文を「大量に読む」ことです。多読の大きな目的のひとつは大量のインプットによって英語の引き出しをいっぱいにすることです。

日本の学校教育における英語の授業で読む英語の量は、中学、高校の6年間で約8万語と言われています。8万語といえば、ペーパーバック1冊分に相当します。普通、本を1冊読んだだけで外国語を習得できることはありません。ですから、多読の3原則を当てはめて出来るだけたくさんの英文を読むように努めましょう。

ただし、読む量を増やしたとしても、理解できない高度なインプットをいくら大量に受けても無意味で英語の習得には至りません。大事なことは、理解できるインプット (comprehensible input) を確保することが絶対に必要です。このことに異を唱える専門家はいません。

具体的には自分の英語レベルを「i」とした場合、全く辞書などを用いず全てを理解できる簡単なレベル「i-10」から、少しだけ難しいと感じる「i +1」のレベルの英文を大量に読むことが理想とされています。

多読の3原則でも触れたように、英文を訳さずにイメージと結びつけることが大切なので、まずは絵本からスタートするのが良いでしょう。

読書を楽しむ

多読をする上でもうひとつ大切なことは、読書そのものを楽しむことです。

多読の3原則でも説明したように、継続的に英文を大量に読むには、読むことが楽しくなければ苦痛でしかありません。そのため、多読をするなら内容を楽しむことを心がけましょう。理解可能なレベルの英文 ( i-10 ~ i+1 )を読むように心がければ、意味の理解よりも内容そのものに集中することができます。そのためには、興味のある分野の他にすでによく知っている物語などを読むこともおすすめです。

多読では、勉強という感覚は忘れて純粋に読む内容を楽しみましょう。

おすすめの多読素材

ここでは、実際にみなさんがひとりで多読を進める上で便利な素材を紹介します。

ラダーシリーズ

IBC パブリッシングより出版されている人気シリーズ。ラダー(Ladder = はしご) という名称の通り、このシリーズを読むことで英語のレベルを一段ずつ登って行くことができます。

このシリーズの特徴は、誰もが良く知るタイトルや伝記などを数多く取り揃えている点です。すでに知っている内容であれば、理解度が高まりますし、興味のあるタイトルを選ぶのも容易です。さらにこうした物語が限られた単語を用いてわかりやすく書かれていることも理解度を高める上で助けになります。

ラダーシリーズは全部で5つのレベルが設定されており、自分のレベルにあったタイトルを選ぶことができます。ラダーシリーズは、Four Word の多読授業でも採用されています。

オンライン多読素材

Oxford OWL Free eBook Library

https://www.oxfordowl.co.uk/for-home/find-a-book/library-page/

このサイトの特徴は質が高く読みやすい絵本が無料で大量に読めることです。物語のジャンルが豊富で幼児向けからノンフィクションまで細かく分かれており、中級以上の人でも楽しんで読むことができます。(※閲覧するためには会員登録が必要)

Extensive Reading Central

https://www.er-central.com/library/

タイトルからわかるように多読の素材となるリーディング資料を多数収めたウェブサイトです。20段階に細分化されたレベルの中から自分にあった素材を選ぶことができます。ひとつひとつのタイトルの分量はそれほど多くないので、たくさんのタイトルを読み進めることができます。さらに読書に要した時間を計測する機能も備わっています。

Free Reading Speed Test

http://www.freereadingtest.com/

1分間に何単語読めるか測定してくれるサイト。多読をする上で読むスピードを把握するのに役立ちます。多読では1分間に150語程度を目安にすると良いでしょう。

授業で多読をする際に心がけるポイント

最後に、Four Wordの留学生や多読を実際に取り入れて勉強をしたい方向けの学習ポイントをまとめておきます。教材選び、学習中の参考にしてください、

多読教材選びのポイント

  • 好きなもの・読んでて飽きないものを読もう
  • 興味のある内容のブログなどでもOK
  • レベルは実力+1から-10が原則
  • 中級者以上であっても時々絵本を取り入れてみよう

多読実施の際のポイント

  • 多読三原則を守ろう
  • 完璧主義から離れて、読書を楽しもう
  • 頭から英語を取れるように意識し、返り読みを少なくしよう

まとめ

今回は、Four Word の授業にも取り入れられている「多読」について紹介しました。

英文をたくさん読むことで大きな効果が得られるこの勉強法は、気軽に始められて、続けるのも簡単です。いまではオンラインで多読の素材もたくさん入手できますので、ぜひ色々なタイトルを読んでみてください。

多読によるインプットを続けることで、必ずアウトプットの向上にも繋がります。最初は難しく感じるかも知れませんが、多読の習慣を持つだけでも英語力向上に大きく寄与します。ひとりでも楽しむことができるので、ぜひ皆さんの英語学習にも取り入れてみてください。

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Matthew
Matthew
フリーライター&英日翻訳家。 セブ島情報ブログ「日刊セブ便り」運営。 大手旅行会社→英国4つ星ホテル→米系金融機関→米系検索エンジン→セブ島語学学校→フリーランス(いまここ) 最近は「セブの知の巨人」と極々一部の間で呼ばれているらしい。タメにならない豆知識を時々配信。